信州の山で安全な登山を! 長野県「登山Safety Book」令和6年版完成。主要登山用品店などで配布中

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日本アルプスほか多くの名峰を有する長野県では、登山情報を広く提供し、安全登山を呼びかけるために、無料の小冊子「登山Safety Book」を毎年発行しいる。この令和6年版が、このほど完成。配布を開始した。

長野県は日本随一の山岳県で、県内外から多くの登山者が訪れている。魅力的な山岳地がある一方で、山岳遭難事故は年々増加傾向にあり、昨年度は過去最多を更新した。そこで長野県では、安全を第一に多くの楽しい思い出を山岳で作ってもらうために、本冊子を発行、配布している。

今年度の冊子では、特集として「中高年登山者向け読本」を作成。これは遭難事故のうち43.7%が60歳代以上、40歳代以上となると約8割を占めている現状を反映したものだ。特集内では、登山者を対象としたトレーニングプログラムの開発し提供している、安藤真由子さん(ミウラ・ドルフィンズ)による「中高年登山者の運動生理学と体力不足の改善方法」を掲載。山で必要な体力を伝えると同時に、体力不足を補うための具体的な方法を解説している。

また、近年増加傾向にある、山での急な発病による遭難事故についても注目。登山ガイドで国際山岳医の千島康稔さんによる「病気・疲労への対応方法」では、病気や疲労への対応方法や、基礎疾患のある人の登山でのリスクと対応方法など、具体的なノウハウを提供している。

そのほかにも、長野県警察山岳遭難救助隊の隊長、岸本俊朗さんへのインタビュー、安全登山をサポートする各種情報、信州の山の魅力を紹介するガイド記事なども掲載。本冊子は主要登山用品店の店頭で無料で配布されているが、入手が困難という場合は、長野県警察のホームページからPDFをダウンロードして閲覧できるので、この機会にぜひ手にしたい。

⇒『登山Safety Book ~無事帰るまでが登山』のダウンロード(PDF)はこちら

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