K2西壁登攀中の平出・中島パーティが滑落、所在特定も安否は不明

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文=山と溪谷オンライン

パキスタン・カラコルムのK2(8611m)西壁に挑んでいた平出和也さん(45)と中島健郎さん(39)パーティが7月27日に滑落した。二人がいる地点は特定されているものの、近づくのが困難な急斜面で、29日現在も安否がわからない状況が続いている。

バルトロ氷河・コンコルディア付近からのK2

バルトロ氷河・コンコルディア付近からのK2(写真=PIXTA)

平出さん、中島さんが所属する石井スポーツによると、日本時間の27日9時33分に平出さんからC2上部に日帰りで偵察に出るとの連絡があったのち、7000m地点から平出さんと中島さんが滑落したとの一報が入ったという。ヘリコプターによる救助を試みたものの、標高が高く、斜面が急なことからヘリでの救助はできず、地上からの救出を検討している。石井スポーツでは、「両名を確認できている場所は地上から行くのもかなり困難な急斜面の地形」との報告を現地から受けており、日本からの救援部隊派遣については「現段階では準備にとどめる状況」という。

常に新ルートからの困難なクライミングを志し、世界的なクライマーとして知られる二人にとっても、K2西壁は困難な課題だった。二人は2018年に下見を行ない、「今の自分たちなら登れても半分」(平出さん)と、実力不足を実感。その後、19年のラカポシ(7788m)、23年のティリチミール(7708m)などを新ルートから登攀して経験を重ね、今回の挑戦を決めた。

関連リンク

石井スポーツ K2 PROJECT
https://www.ici-sports.com/lp/k2/

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