入笠山: 花の楽園。山頂の展望も楽しめる

▲入笠湿原。6月のスズランの群生、その後はアヤメ、サワギキョウ、エゾリンドウなどが咲く花の宝庫だ

 標高は2000m近いが、南アルプスの前衛峰で山容はなだらか。中央本線を挟んで八ヶ岳と対峙しているため目立ちにくい山であるが、登ってみれば、山の上に草原や湿原が広がり、初夏のスズランをはじめ、さまざまな花が咲く花の山であり、山頂では360度の山岳パノラマを楽しめる。スズラン群生地のすぐ近くまでゴンドラで登れるようになって、より多くの登山者を迎えるようになった。

 山頂駅を出たら左手へ進み、一面、色とりどりの花々が群生する斜面を下り、季節にはノハナショウブやサワギキョウなどがが咲く入笠湿原を横切ったら、出合う林道を左へとる。御所平からカラマツ林を登って入笠山山頂に飛び出せば南・中央・北アルプスや八ヶ岳のパノラマが広がる。下山は裏登山道を下り、いったん車道に出て大阿原湿原を往復しよう。帰りは首切登山口に戻り、そのまま車道を進むと入笠湿原へ戻れる。御所平の東側に広がるスロープの花畑も数多くの花が咲くので、花畑を経由して帰ろう。

写真/文=石丸哲也
立ち寄りスポット
ゆ~とろん水神の湯
ゴンドラ山麓駅から徒歩約10分の日帰り温泉館。趣向を凝らした露天風呂と内湯を、源泉かけ流しの硫黄温泉が満たし、食事処も備える。10:00~21:30(受付は21:00まで)、木曜定休(季節変動あり)、入浴800円。☎0266-62-8080
ゴンドラすずらん INFORMATION
運行期間 4/29~11/5
料金 往復=大人1650円・子ども800円、
片道=大人1050円・子ども500円(未就学児無料)
山麓駅 標高1050m
山頂駅 標高1780m
高度差 高度差 730m 全長 2488m
所要時間 約10~15分
定員  定員8人
アクセス 往復=JR中央本線富士見駅→タクシー約10分(約1500円)→ゴンドラ山麓駅
※無料送迎バスも土・日・祝日(5/27~6/25は毎日)運行。富士見駅発10:00、富士見パノラマ発15:00の1日1往復。
アルピコタクシー/TEL 0266-71-1181
マイカー 中央道諏訪南ICから県道90号、国道20号経由で約4㎞、約7分。
問い合わせ 富士見パノラマリゾート
TEL 0266-62-5666
コースタイム

適期:5月中旬~10月下旬
歩行計2時間45分=山頂駅(10分)山彦荘(10分)御所平(20分)入笠山(15分)首切登山口(15分)大阿原湿原:1周30分(15分)首切登山口(30分)御所平(10分)山彦荘(10分)山頂駅

アドバイス

5月下旬~6月中旬のスズランは全国最大級の規模。同じころクリンソウやレンゲツツジも美しい。5月はミズバショウ、7~8月はヤナギラン、ハクサンフウロ、マツムシソウなども。展望が目的なら梅雨明けがよい。

運行カレンダー
  8:00~16:00(下り最終16:30)
  8:30~16:00(下り最終16:30)