御嶽山九合目: 活火山の御嶽山はお花畑と山上湖を抱く名峰

▲重量感たっぷりの御嶽山核心部。三ノ池分岐から、剣ヶ峰と広大な賽ノ河原を眼下に見る

 御嶽山は山岳信仰の聖地として広く知られている。火山でありながら、広大な頂稜に剣ヶ峰などの諸峰が連なり、賽ノ河原や、お花畑と呼ばれる楽園が広がる。さらにライチョウも生息し、いくつもの火口湖が点在する。これらの景観を天国と地獄に見立て、山岳信仰が誕生したのだろう。本稿コースでは、九合目上から二ノ池、賽ノ河原を通って摩利支天山から主峰剣ヶ峰を眺望する、1泊2日の山旅を提案したい。

 1日目は飯森高原駅から黒沢口コースへ合流し、七合目の行場山荘脇を進んで八合目まで登る。女人堂、鳥居、霊神碑が林立。これらの背後に御嶽の頂稜部が見える。右の三ノ池方面は現在通行禁止。左折して砂礫の尾根に出る。金剛童子、明治不動を抜け、溶岩の急登を経て石室山荘へ。

 2日目は九合目覚明堂の上、二ノ池分岐を右折し、二ノ池を見て鞍部の賽ノ河原まで下る。摩利支天乗越へ登り返し、左へ折れ、摩利支天山へ。帰路は往路を下山する。

写真・文/津野祐次
見どころガイド
ライチョウ
長野県の天然記念物に指定。生息域を減らし、八ヶ岳や中央アルプスでは絶滅して久しい。御嶽山では賽ノ河原から三ノ池周辺、飛騨頂上周辺に生息し、曇り空など運がよいと出会える。その姿は崇高でさえある。
御岳ロープウェイ INFORMATION
運行期間 4/29~5/7、5/27~11/5
料金 往復=大人2600円・子ども1300円、
片道=大人1400円・子ども700円
山麓駅 標高1570m
山頂駅 標高2150m
高度差 高度差 580m 全長 2330m
所要時間 片道約15分
定員  6人
アクセス JR中央本線木曽福島駅→おんたけ交通バス約1時間(片道1500円)→御岳ロープウェイ鹿ノ瀬駅
おんたけ交通/TEL 0264-22-2444
マイカー 東京方面から、中央道伊那ICより国道361号・19号、県道20号経由で約1時間20分。関西・中京方面から、中央道中津川ICより国道19号、県道20号経由で約2時間。
問い合わせ 御岳ロープウェイ
TEL 0264-46-2525
コースタイム

適期:6月下旬~10月中旬
歩行計7時間30分=飯森高原駅(10分)七合目(1時間10分)八合目(1時間25分)九合目(20分)ニノ池本館(30分)三ノ池乗越(15分)魔利支天乗越(20分)摩利支天山(20分)魔利支天乗越(15分)三ノ池乗越(15分)二ノ池本館(35分)九合目(50分)八合目(45分)七合目(10分)飯森高原駅

アドバイス

事前に気象庁や木曽町役場(☎0264-22-3000)のHPなどで入山規制情報を得ておこう。装備にマスク、ヘルメットを加える。6月は新緑の季節、7月上旬~8月中旬は花期、9月上旬~10月上旬は紅葉期。

運行カレンダー
  7:30~16:15(下り最終16:30)
  8:00~16:15(下り最終16:30)
  8:30~16:45(下り最終16:30)