花と新緑を訪ねて。春から登れる百名山【東京周辺】

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登山シーズンが始まる春。高山はまだまだ雪の季節だが、すでに登山適期を迎えている日本百名山もある。雪山登山の経験がなくても今すぐ登れる百名山を紹介しよう。

構成=山と溪谷オンライン、イメージ写真=PIXTA

目次

雲取山(くもとりやま/東京都・埼玉県・山梨県/2017m)。今年注目の「東京の山」最高峰

雲取山は東京都最高峰。今年は8月に「山の日」全国大会が東京で開催されるため、「東京の山」があらためて注目されることが増えそうだ。奥多摩の山々の最奥に位置し、奥秩父へと続く山稜の入り口にあたる山だが、山頂はさほど特徴のあるピークではないので、他の山から遠望しても見つけにくい。しかし、どっしりとした量感のある山容で、山肌には東京の水源林となる豊かな森林が広がっている。

初夏の雲取山(写真=PIXTA)

奥多摩側の登山コースは森を切り開いた明るい防火帯をたどるが、秩父側のコースは森歩きが主体で、同じ山でもまったく違う表情を見せるのがおもしろい。健脚なら奥多摩湖畔の鴨沢から日帰りすることも可能だが、東京で山小屋泊まりを体験できる貴重な山なので、雲取山荘や七ツ石小屋、三条ノ湯などで一夜を過ごすのが断然おすすめだ。

雲取山は3月まで雪が降ることも珍しくない。登山シーズンはおおむね雪も解けるGWごろから。健脚者なら、大型連休を利用して雲取山から奥秩父の山々へと縦走するのもいいが、残雪に対応できることが必須条件となる。

雲取山のミツバツツジ(写真=masapさん

行程・コース

最適日数:1泊2日 9時間40分
総歩行距離:20,380m /上り標高: 1924m 下り標高: 2434m
行程:【1日目】
三峯神社(08:00)・・・妙法ヶ岳分岐(08:40)・・・炭焼平(09:20)・・・霧藻ヶ峰(10:10)・・・お清平(10:25)・・・前白岩山(11:25)・・・白岩小屋跡(11:45)・・・白岩山(12:15)・・・大ダワ(12:45)・・・雲取山荘(13:15)

【2日目】
雲取山荘(07:00)・・・雲取山(07:30)・・・小雲取山(07:50)・・・奥多摩小屋跡(08:10)・・・ブナ坂(08:40)・・・七ツ石山(08:55)・・・七ツ石小屋(09:20)・・・堂所(09:50)・・・小袖乗越(11:05)・・・鴨沢(11:25)
高低図
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