改良されてますます人気のミレー「サースフェーNX」。テント泊で使いやすい大型モデルの実力とは?

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文=高橋庄太郎、写真=小山幸彦、 協力=ミレー・マウンテン・グループ・ジャパン

ミレー サースフェーNX 60+

リニューアルモデルが昨年発売され、あっという間に人気となったミレーの「サースフェーNX」。昨年は中型モデルのみだったが、今年から大型モデルの展開も始まったことは、テント泊登山の愛好者にはうれしいニュースだ。

シリコン撥水加工により、耐水圧1500mmという高いレベルの耐久撥水性を実現したコーデュラナイロン製の本体生地や、縫い目を減らして防水性を高めた構造などの長所は中型モデルと同様だ。さらに大型モデルはショルダーハーネスに張りのある芯材を組み合わせ、クッション材もあえて少し硬めに変更。面ファスナーで背面長を調整できる背面パッドによって、体へのフィット感は中型モデル以上になっている。

収納性の高さも見逃せない。モデル名である「サースフェーNX 60+」の「+」とは、トップスカートを伸ばすと荷室が大きく拡張することを意味している。つまり、容量60Lを超えて荷物を収納可能ということ。各部のポケットも充実し、特にヒップハーネス上のサイドポケットの工夫は特筆すべき点である。

今年はテント泊でどこの山を歩こうか・・・。新しいサースフェーNXならば、場所や季節を問わず活躍してくれるはずだ。


Recommended Points

ミレー サースフェーNX 60+

極上の背負い心地をもたらす
ボディフィットストラップ

荷物が少ないときにザックを圧縮したり、トレッキングポールなどの荷物を取り付けたりするのに便利なサイドストラップ以外に、さらに最下部には「ボディフィットストラップ」が左右に設けられている。このストラップを両手で引き絞ると、ザックが体のほうへぐっと引き寄せられ、適切に荷重が腰にかかるようになって、すばらしいフィット感が生まれる。しかも背負ったままひとりで操作でき、理想的な状態になるまで簡単に微調整しやすいのはありがたい。

ミレー サースフェーNX 60+

フロントにも回して使える
3本のサイドストラップ

「60+」と「75+」のフロントパネルには逆U字形のファスナーが設けられ、内部の荷室にアクセス可能。また、上下方向にも2本のファスナーがあり、この部分はポケットになっている。おもしろいのは、一般的な大型ザックでは通常2本程度のサイドストラップが、3本も付属していること。これらはフロントに回して連結でき、冬は大きなスノーシューまで取り付けられる。「50+」のサイドストラップは2本だが、これも同様にフロントに回して使うことが可能だ。

ミレー サースフェーNX 60+

倍のサイズに拡張可能な
ヒップハーネスのポケット

一度でも使ってみるとよくわかるのが、サースフェーNXのヒップハーネスの上につけられたユニークなサイドポケットの便利さだ。これは折りたたんだ状態ならばそれほど大きくはないが、面ファスナーを外して下方に伸ばせば、驚くほどの大型ポケットに変身する。登山地図やスマートフォンのように大きなものがハーネスと干渉しないで収められ、しかも歩行の邪魔にもならない。なお、このポケットは「60+」と「75+」は両側に、「50+」は左側につけられている。


テント泊で使える
SAAS FEE NXシリーズ

宿泊日数や季節によって持参する荷物の量が大きく変わるのがテント泊登山。上の「ポイント」でも説明したようにサースフェーNXの大型モデルは「50+」と「60+」「75+」でディテールが少し異なりつつも、容量10~15L刻みでサイズ展開し、50+と60+はウィメンズモデルも用意。使用する人の細かなニーズに応えている。

ミレー サースフェーNXシリーズ

ミレー
サースフェーNX 60+ (上の写真:右)

価格 46,200円(税込)
容量 60+L
サイズ ワンサイズ
(背面長43〜53cm)
重量 2,400g
カラー サフィール(写真)、
ディープレッドの2色
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サースフェーNX 50+ (上の写真:左)

価格 39,600円(税込)
容量 50+L
サイズ M、L(背面調節機能はなし)
重量 1,750g
カラー サフィール(写真)、
ディープレッドの2色

※サイドストラップは2本
※拡張サイドポケットは片側のみ

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サースフェーNX 75+ (上の写真:中央)

価格 49,500円(税込)
容量 75+L
サイズ ワンサイズ
(背面長43〜53cm)
重量 2,460g
カラー サフィール(写真)1色
詳細を見る

問合せ先

ミレー・マウンテン・グループ・ ジャパン
https://www.millet.jp/