行程・コース
天候
1日目:霧雨のち晴れ 2日目:曇りのち晴れ 3日目:曇りのち晴れ 4日目:晴れのち曇り
登山口へのアクセス
バス
その他:
夜行バスで松本まで行き、JR大糸線で穂高駅に向かい、乗り合いタクシーで中房温泉まで。
この登山記録の行程
【1日目】
中房・燕岳登山口(09:03)・・・第2ベンチ(10:04)[休憩 35分]・・・合戦小屋(12:03)[休憩 52分]・・・燕山荘(13:49)
【2日目】
燕山荘(07:16)・・・大下りの頭(08:23)[休憩 15分]・・・切通岩(09:58)・・・大天荘(10:45)[休憩 60分]・・・大天井岳(11:56)[休憩 30分]・・・大天荘(12:35)
【3日目】
大天荘(04:30)・・・大天井ヒュッテ(05:45)[休憩 5分]・・・ヒュッテ西岳(08:20)[休憩 70分]・・・水俣乗越(10:50)[休憩 15分]・・・ヒュッテ大槍(12:55)[休憩 35分]・・・槍ヶ岳山荘(14:30)[休憩 32分]・・・槍ヶ岳(15:30)[休憩 20分]・・・槍ヶ岳山荘(16:25)
【4日目】
槍ヶ岳山荘(08:30)・・・千丈沢乗越分岐(09:52)・・・槍平小屋(11:27)[休憩 38分]・・・滝谷出合(12:57)[休憩 10分]・・・奥穂高岳登山口(14:18)[休憩 10分]・・・穂高平小屋・・・新穂高温泉駅(15:45)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
当初は中房で泊まり、2日目に大天井岳まで縦走する予定でしたが、2日目が雨予報だったため、初日で燕山荘まで登り、翌日に判断するという計画に変更。懸念の2日目は高曇りであったため、稜線ははっきりと見え、直射日光に当たらず済むという理想の山行に(風が冷たかったですが・・・)燕山荘から槍に取り付くまでの3日間通して槍がずっと見えたのは幸運でした。
中房から燕山荘までは別の登山記録に上げてますので、詳細はそちらをご覧下さい。
燕山荘から大天荘までは左手奥の槍を見ながら、正面に構える大天井を目指して歩くパノラマ縦走路です。途中には蛙岩(ゲエロイワ)という奇岩があります。大下りの頭からは文字通り下りで、砂地のためやや滑りやすいので注意してください。切通岩は鎖場ですが、ブログや動画で見たよりは道幅が広く、岩を手すりに降りることもできます。大天荘直前は岩場の急登で、浮石も交じってます。特に1日で中房からここまで来られる方は疲労もたまり注意力が散漫になりがちなので、ここで一度気を引き締める必要があります。大天荘でチェックインし、身を軽くして大天井岳頂上までは片道10分程です。頂上からは上高地方面、涸沢、穂高連峰、槍ヶ岳、燕、常念等360°眺めることができます。表銀座の後半(西岳&東鎌尾根)も一望でき、ここでルートを確認するとよいでしょう。
3日目は当初通り大天井から槍までのロングコースを1日で縦走するというハードな行程で、小屋前からご来光を拝んでから出発予定でしたが、大天荘で泊まっていた女性のソロ登山者にたまたま声を掛けられ、夜明け前の暗闇の中を槍に向けて単独で出発するというので、「暗闇で大天井をトラバースするのは危ないのでご一緒していいですか?」と提案し、即席のチーム登山となりました。大天井ヒュッテ(2020年は閉鎖)までは漆黒の闇で、左手は一歩踏み外せば谷底まで転落してしまいそうなほどです。日の出後であれば登山道の道幅も十分あるので落ち着いて歩けば安全ですが、夜明け前の暗闇を単独でヘッドライトで照らして歩くのは危ないと思います。2人でヘッドライトを照らせば、単独時より見える範囲が格段に広がり、お互い確認し合いながら進めるため、暗闇のトラバースも安全に出来ます。
ビックリ平から西岳までの縦走路は、意外と危険です。他の方があげている登山記録やブログでは端折られることが多いですが、登山道はやや狭い岩場で、右手の岩を手すりに使う場面もあります。(むしろなぜ鎖を設けなかった?)慎重に歩く必要があるので距離の割に時間がかかります。後続に追いつかれそうになったら無理をせず右手の壁によりかかって譲りましょう。
ヒュッテ西岳傍の広場は休憩スポットになっており、槍沢から突き上げる槍ヶ岳を眺めることができます。私が7月に夢中(霧中?)で登った槍沢コースもはっきり見えます。この先に控える東鎌尾根に備え、十分な休憩をとり、持参したヘルメットはここから被りましょう。
ヒュッテ西岳から水俣乗越まではとにかく下ります。せっかく稼いだ高度を下ってしまうと同行したお姉さんと愚痴ってましたが、東鎌はとにかく下っては登ってまた下りまた登る、というように梯子が何度も現れます。西岳付近から快晴となったため、日差しも合わさって大変厳しかったです。ヒュッテ大槍あたりで疲労困憊だったのでランチをとりました。この山小屋は7月の山行でお世話になり、当時は雨だったため槍の姿が見えませんでしたが、今回訪れたときは西方にドンと構える鋭い槍の姿がはっきりと見えました。名物のつけ麺で生命力がみなぎってきました。
大槍から1km足らずで槍ヶ岳山荘につきます。これまでの東鎌に比べると多少楽ですが、疲労がたまっているので思うように足が上がらず、短いようで長い最後の関門といえます。岩場に800⇒700・・・とカウントダウンのペンキが描かれてますが、山荘までの距離(m)を表してます。人生で一番長く感じた100mでしたね(笑)
槍ヶ岳山荘でチェックインし、荷物を置いて槍の穂先へ!鎖や梯子がしっかりしており、岩場も引っ掛ける箇所が豊富のため、慎重に登れば問題ありません。私は1年前に宝剣岳の岩稜で練習したので、難なくクリアできました。宝剣は岩稜に取り付くまでが短いので、槍や劔に登る前に3点支持の練習がしたい方にはお勧めの山だと思います。槍の頂に立ち、お姉さんとハイタッチしました。その後は小屋に降りて乾杯しました。
4日目はお姉さんと別れ、新穂高へ下山する前に、再度槍に登りました。前日の初登頂時にはガスが出て眺望が臨めず、翌朝は晴天だったので下山前にサクっと登りました。槍ヶ岳山荘に泊まる特権といえます。例年ですと連休時の夕方や朝の穂先は登山行列が出来るのですが、今年はコロナのため宿泊者の人数制限をかけていたので、ほぼ渋滞もなく登れました。
槍からの下山には上高地に降りるルートと新穂高に降りるルートの2つがありますが、新穂高のほうが上高地より2/3の距離で済み、朝9時前に降り始めても午後4時前には登山口まで降りられるので、朝槍をこなしてから降りることもできるのでお勧めです。ただし渡渉箇所が複数あり、前日が雨の場合は増水して通行不可になることもあるため、事前に槍平小屋HPで沢の状況を確かめる必要があります。下山後は平湯温泉で疲れを癒しました。
フォトギャラリー:82枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
傘 | タオル | グローブ | 着替え | 地図 | ノート・筆記用具 |
腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | 健康保険証 | 医療品 | 虫除け |
非常食 | 行動食 | ||||
【その他】 ヘルメット、マスク、体温計、消毒液 |