山でグルメを制すれば、登山がもっとたのしくなる! 山ごはん、行動食、スイーツ、山小屋のご飯など食べものについて

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登山専門店・好日山荘の女性スタッフ有志による「おとな女子登山部」。登山にどっぷりハマっている女性スタッフに、山のノウハウやおすすめアイテムなどを聞く連載、第7弾は、食欲の秋にぴったりな、山ごはん、山スイーツです!

こんにちは、好日山荘・おとな女子登山部のニコです。

食欲の秋がやってきました! と言っても、一年中、食欲旺盛なんですが・・・(笑)。

登山はかなりハードなスポーツですので、行動中は、アミノ酸のサプリメント、ようかんなど、世間でよく言われる「登山に適した食べ物・栄養素」を積極的に取り入れている方も多いのではないでしょうか???

私は経験を重ねるなかで、自分にピッタリの行動食や山ごはんを見つけました。ぜひ、みなさんの参考にしていただけたらうれしいです!

 

1.なんといってもおすすめは自然食!! 歩きはじめる前のリンゴにいつも助けられています♪

登山でナマモノ? 大丈夫?? といつも聞かれますが、スーパーの野菜売り場を見てみると、案外、常温で並んでいる生野菜や果物は多いのです。ただ、重さは否めないので乾燥させるのもひとつ。

それでも新鮮な野菜や果物には、フリーズドライでは得られない満足感があります。

私がとくにいつも用意するのがリンゴです。自宅からカットして持参し、登山口でまず食べます。

リンゴは血糖値の上昇が緩やかで、持久力が出ると言われています


また、ストレスの軽減をする効果もあるそうで、もしかすると緊張をほぐしてくれるのではないか! と勝手に期待しています。実際に、登り始めにリンゴを食べると調子が良く、持久力が続くように感じます(プラシーボ効果でしょうか?)。

さらには、梅干し、岩塩の粒、ナッツ、黒糖、味噌汁など・・・気付けば、登山中に好んで口にするものは自然食になっていました。ビーフジャーキーも、栄養価が高くておすすめです。

さらに、山ごはんを作るときに欠かせないのが野菜です。たとえば、キュウリやミョウガ、ショウガなどはそのまま携行してカットして使用しています。最近では“混ぜるだけでOK”なシーズニングが充実しているので、水で戻した乾燥ワカメなどと一緒に和えることも。

シーズニングと混ぜるだけで簡単に一品完成!


ミョウガやショウガといった薬味は、味にパンチを与えてくれるので、粉末の寿司酢と鮭フレークと一緒に、お湯で戻したアルファ化米に混ぜて、疲れたカラダが喜ぶ「ちらし寿司」を作るのが最近のマイブームです。

日帰りならレタスやトマトもOK! タコライスを作ってみました

 

2.既製品の型を破るアイデアがあってもOK???

例えば、みなさんご存じのチキンラーメンは、お湯を注ぐだけでおいしいラーメンが簡単にできあがる山の定番です。お好きな具をトッピングして煮込んでも、お湯を注がずにそのままかじってもおいしいのですが、私はチキンラーメン(1袋)を、袋の中で粉々に砕いて、生卵1個とチーズ適量を混ぜて、油を引いたフライパンで焼き上げるチヂミをよく作ります。

小分けパックのキムチやポン酢をかけて食べるとまさに絶品!とても簡単なのに、メインにもおつまみにもなるおすすめアレンジです。

チキンラーメンでチヂミを作っているところ!少し焦げていますが


あと、暑くて疲れたときにぴったりなのが、フルーツシャーベット。

実は、コンビニでよく見かけるパウチの果物を袋のまま凍らせて保冷バッグにいれて持参するだけ! 登山道で疲れた頃、または山頂でちょうど食べ頃を迎えているハズなのでシャリシャリ食べると、疲れがどこかに吹き飛びますよ。

これからの寒い季節は、カラダがけっこう冷えますので注意してくださいね!

ほどよく溶けたフルーツシャーベット。シャリシャリしておいしい!

 

3.寒い季節の定番「鍋モノ」は山でもやっぱり定番だった!

寒い季節はあたたかいモノが食べたい!! そんな時は、冬の定番「鍋」がピッタリ。最近はキューブタイプの鍋の素が販売されているので、荷物にもならずに軽くて便利ですよ。

軽くてお手軽、失敗知らず! スープも雑炊も作れて万能です!!


スーパーでよく見かけるカット済野菜(鍋ミックス)と、自宅で凍らせてきた鶏団子などの肉類を鍋で煮込むだけ。残り汁に、アルファ化米をお湯で戻さずそのまま投入すると5分程度でおじやが完成!

お米じゃなくて、麺でもいいですね。できればショウガなどの薬味を加えると、冷えたカラダがより一層ポカポカあたたまります。鍋の素には味のバリエーションがたくさんあるので飽き知らずです。

「おとな女子登山部」ブログ内の「山ごはん/山カフェ」の中にもたくさんレシピがありますので、ぜひチェックしてみてください。

簡単だけどボリューム満点ですよ!

寒い季節の定番は鍋! 材料に火が通ったら「鍋キューブ」をIN

 

4.日帰りでもテント泊でも!山小屋でごはんを食べてみませんか?

八ヶ岳や北アルプスなど、食事が有名な山小屋がいくつかあります。

小屋泊の方はもちろんですが、場所によっては、テント泊でも食事を提供してくれるところもあり。食事だけ山小屋でいただくのもおすすめです。

ラーメンなどの軽食は、だいたい1,000円前後、しっかりした夕ご飯では2,000~3,000円くらいでしょうか? あたたかい小屋の中の食堂で、たまたま居合わせた方とお話しするのは楽しいものです。

登山中の荷物が軽くなるだけじゃなく、食べ応えもありますし、場合によっては、肉や魚といった豪勢なメニューに当たることも。定番はカレーやハンバーグですが、カレーはおかわり自由の小屋も多いので、とくにたくさん食べたい方にはピッタリです。

以前、南八ヶ岳の行者小屋にお世話になったときには、豚の角煮と醤油漬けのイクラが登場して驚きました。まさか山でイクラを口にする日がくるとは・・・。味ももちろん絶品でした!

冬の行者小屋でいただいた夕食に感動!!

 

5.イベントを盛り上げてくれるのは写真映えNo.1のスイーツ!

クリスマス、バレンタイン、誕生日・・・山へ行く日にちがたまたま近ければ、ちょこっと手を加えるだけの簡単スイーツで盛り上がりましょう!! 色鮮やかなデコレーションを施せば、写真でも映えること間違いなし。既製品のクッキーやパイにクリームと果物を添えるだけでも十分豪華に見えちゃいますよ! 

これからの季節は、ハロウィンやクリスマス、バレンタインとイベントが盛りだくさんです。荷物に余裕があれば、ぜひスイーツをお楽しみください。

トッピングを工夫するとカラフルでわくわくしますね!


山ごはん、行動食のアレンジは十人十色!

自分だけのオリジナルレシピをぜひ試してみてくださいね!!

プロフィール

ニコ(好日山荘おとな女子登山部)

東京生まれ山形育ち。家族の影響で、幼少期から成人するまで、ほぼ毎週末、キャンプや渓流釣り、スキーへでかけて育った。大自然と名峰の数々に囲まれた山形県で、高校一年のときに山岳部に入部。その後、部長の経験を経て、現在でも社会人山岳会に所属するなど積極的に登山を楽しむ。この数年は、日本百名山のピークハントを父と目指し、究極の親子登山を実行中。現在は70座。急峻な岩場より、広大な山域を好む。
⇒おとな女子登山部メンバーはこちら

好日山荘 大宮店

近郊登山からテント泊縦走登山までさまざまな登山スタイルに対応するアイテムを取り揃える登山用品店。クライミングジム「グラビティリサーチ」とクライミングプロショップも併設。

所在地/埼玉県さいたま市大宮区宮町1-37
TEL/ 048-783-2710
営業時間/11:00~21:00
アクセス/JR大宮駅東口(北階段)より大栄橋方面へ徒歩5分

好日山荘おとな女子登山部 リレー連載

登山用品専門店の好日山荘で、2013年より女性スタッフ有志により立ち上がった「おとな女子登山部」。 「自分たちが山を真剣に楽しみ、次の山に挑戦すること」「お客様にもっと山を好きになってもらうこと」を目標に、ブログでの発信や登山イベントなどを行っている。 その活動の様子と女子目線での登山感を伝えていく。

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