富士登山、なにを着る? なにを持っていく? 登山ガイドが教えます
富士登山に必要なウェアや道具について、登山ガイドが解説する。
文=吉澤英晃、写真=中村英史
足元はスニーカーじゃダメ?
ミッドカットかハイカットのトレッキングシューズがいい
登山靴は、基本は自分の足型に合うモデルを専門店で選んで購入するのがベスト。レンタルする場合はフィット感を事前にチェックしたい。
スニーカーには防水機能が備わっていないものが多く、ソールが薄くて足裏が疲れてしまう。防水性があり、厚いソールでクッション性に優れるトレッキングシューズを選ぼう。ソールの硬いアルパインブーツは歩きづらいので富士登山には適さない。富士山の登山道には砂が多いので、内側に砂利が侵入しにくい足首を覆うミッドカットかハイカットタイプがおすすめ。砂の侵入が気になるようなら、靴の上にゲイター(スパッツ)を装着する。
靴擦れといった足のトラブルを防ぐために、自分の足に合う登山靴を選ぶこと。専門店で多くのモデルを試すといい。デザインや値段よりも、足に合うほうが大切。
アプローチシューズやトレイルランニングシューズなど、どうしてもローカットタイプを選ぶ場合は、完全ではないが砂の侵入を防ぐことができるゲイターを用意するといい。
バックパックの容量は何リットル必要?
20L前半でヒップベルト付きがおすすめ
基本、富士登山に必要な装備は20L前半の容量で収めることができる。パッキングできない場合は荷物を持ちすぎかもしれないので、持ち物を見直してみるといいだろう。家族や仲間の荷物を背負うようなら30L前後を選んでもいい。しっかりしたヒップベルトが付いていると腰に荷重を分散できるので、バックパックをラクに背負うことができる。モデルによっては男性用、女性用が分かれているので、体形に合うものを選ぼう。
雨で荷物が濡れないようにレインカバーを用意。ただし、完全に浸水を防ぐことは難しいので、着替えなどは別途ドライバッグなどに入れて防水対策を講じておく。
なかにはポケットがほとんど付いていないモデルもあるが、行動食などをしまうことができる収納は多いほうが使いやすい。荷室の上にかぶせる雨蓋もあると荷物を整理しやすい。
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