花と新緑を訪ねて。春から登れる百名山【東京周辺】

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登山シーズンが始まる春。高山はまだまだ雪の季節だが、すでに登山適期を迎えている日本百名山もある。雪山登山の経験がなくても今すぐ登れる百名山を紹介しよう。

構成=山と溪谷オンライン、イメージ写真=PIXTA

目次

丹沢山(たんざわさん/神奈川県/1567m)。何度も通いたい山地

南関東を代表する山地・丹沢は、太平洋や富士山を望む明るい山だが、ブナの原生林や険しい谷などもあり、標高やスケールのわりに、本格的な登山を経験できる。丹沢山地の最高峰は蛭ヶ岳(ひるがたけ、1673m)だが、丹沢山(1567m)というピークもあるため、日本百名山の看板はそちらに立てられている。しかし、深田も「丹沢山」という個別のピークではなく、「全体としての立派さ」を評価して百名山に選出しているわけで、何度も通って丹沢のさまざまなコースを歩くのが、丹沢の楽しみ方といえそうだ。

初夏の丹沢主脈(写真=S-TAROUさん

丹沢で人気なのは阿夫利神社(あふりじんじゃ)で有名な大山(おおやま、1252m)や、表丹沢を代表する塔ノ岳(とうのだけ、1491m)などの日帰りコース。しかし、その奥に位置するピークの丹沢山や蛭ヶ岳は表丹沢の喧噪から少し離れて、深山の雰囲気を感じられるピークだ。丹沢の主要なピークには山小屋があるので、一泊して最高峰までの縦走を楽しむのがおすすめ。なお、北の黍殻山(きびがらやま、1273m)方面に縦走するルートのほか、静かな西丹沢の檜洞丸(ひのきぼらまる、1601m)方面に縦走するプランも可能。縦走は丹沢の山の深さやスケールを体感することができる。

山小屋に泊まれば朝夕の絶景を堪能できる(写真=turkeyさん

行程・コース

最適日数:1泊2日 12時間38分
総歩行距離:23,457m /上り標高: 2208m 下り標高: 2193m
行程:【1日目】
大倉(08:00)・・・観音茶屋(08:35)・・・雑事場ノ平(08:55)・・・駒止茶屋(09:40)・・・小草平(10:15)・・・茅場平(10:45)・・・花立山荘(11:15)・・・金冷シ(11:45)・・・塔ノ岳(12:15)・・・丹沢山(13:45)

【2日目】
丹沢山(07:00)・・・棚沢ノ頭(08:00)・・・蛭ヶ岳(09:00)・・・地蔵平(09:50)・・・姫次(10:30)・・・八丁坂ノ頭(10:50)・・・黍殻山避難小屋(11:05)・・・大平分岐(11:10)・・・平丸分岐(11:35)・・・西野々(13:53)
高低図
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