登山初心者・ファミリーでも安心。関東近郊で楽しむ高原ハイキング
文・編集=鈴木志野、カバー写真=夏空がまぶしい霧ヶ峰(ジョージ・トッポ さん)
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山と湿原・湖沼を巡る志賀高原・志賀山(長野)
ハイキングやスキーなどアウトドアクティビティが盛んな日本有数の観光レクリエーション地、志賀(しが)高原。その中心にある志賀山(しがやま)や大沼池(おおぬまいけ)、四十八池(しじゅうはちいけ)を含むエリアはユネスコエコパークに登録され、エコツーリズムも近年盛んに行なわれている。
志賀山は度重なる火山の活動によってできた山で、珍しい地形や地質をもつ。そのため、湖沼、湿原、原生林など志賀高原ならではの複雑で変化に富んだ山の風景が見られ、高山植物も多く花の百名山にも選ばれている。特に、大小多くの池塘が点在する四十八池は、初夏にはワタスゲやヒメシャクナゲの花が咲き、一見の価値がある。
おすすめのコースは、木戸池温泉バス停をスタートし、ひょうたん池、渋池を巡りながら、標高2036mの志賀山、鬼の相撲場池、標高2037mの奥志賀山、四十八池、大沼池と進み、大沼池バス停にゴールする4時間半ほどのルート。木道を歩きながら、横手山(よこてやま)や赤石山(あかいしやま)などの志賀高原の山々や湖沼を展望するハイキングは景色に飽きることがない。ハイキングの適期は、新緑から夏にかけての花の時期と紅葉の秋。6月上旬までは残雪がある。
なお、時間と体力があれば、赤石山や横手山へ縦走するのもおすすめだ。ちなみに、横手山の山頂にある横手山頂ヒュッテでは、ボルシチやシチューパン、雲の上のパン屋さんのパンが人気だ。
行程・コース
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