夏山登山を日帰りで! 山と溪谷おすすめの関東の名山

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『山と溪谷』2024年7月号の特集は「夏の日帰り名山」。ショートタイムで楽しめる全国の名山を網羅したコースガイド特集の中から、涼しげな水辺を巡る関東周辺の名山を紹介しよう。

目次

千葉県鋸山(のこぎりやま)

329m(○○○)

鋸山(のこぎりやま)
地獄のぞき付近から浜金谷港、東京湾を隔てて三浦半島を望む。左に丹沢、富士山、箱根の山々が続く

東京湾を見下ろす房総きっての名低山

東京湾を見下ろす房総きっての名低山房総(ぼうそう)の名山として、第一に挙がる山である。標高300mあまりだが、東京湾に臨み、岩壁を連ねてそそり立つ山容はみごとで、江戸時代、谷文晁(たにぶんちょう)の『日本名山図会』にも描かれた。南面は石仏の宝庫、日本寺の境内で、東京湾の上にそびえる富士山や丹沢、太平洋に浮かぶ大島などの展望も比類ない。その魅力を存分に楽しむには、北側の金谷(かなや)から南の保田(ほた)へ縦断したい。登山コースだが、石切跡の垂壁を間近に見上げ、三角東京湾を見下ろす房総きっての名低山点にも近い車力道(しゃりきみち)がおすすめ。三角点手前の東京湾を望む展望台はコース一番の展望地だ。帰りは日本寺境内に入り、地獄のぞきの展望台から東海千五百羅漢(とうかいせんごひゃくらかん)道を下り、巨大な磨崖仏の大仏に詣でて保田駅へ。海辺の山ならではの海鮮料理の店が多く、日帰り入浴施設が複数あるのもポイントが高い。(文・写真=石丸哲也)

鋸山(のこぎりやま)
鋸山の北面は石切跡の垂壁が連なる。左の展望台が地獄のぞき

MAP&DATA

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歩行時間

計4時間30分

アクセス

  • 公共交通機関:【行き】JR内房線浜金谷駅または東京湾フェリー浜金谷港、【帰り】JR 内房線保田駅
  • マイカー:浜金谷港に有料駐車場あり

問合せ先

東京湾フェリー(TEL:0439-69-2111)、富津市観光協会(TEL:0439-80-1291)、鋸南町保田観光案内所(TEL:0470-55-1683)

『山と溪谷』2024年7月号より転載)

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プロフィール

山と溪谷編集部

『山と溪谷』2024年6月号の特集は「アルプス名ルート100」。日本アルプスの名ルートを100本、編集部が厳選しました。アルプスビギナーがまずはめざしたい名ルートから、ベテランにおすすめしたい通好みのルートまでテーマ別に紹介します。北・南・中央アルプスの綴じ込みマップ付き。

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雑誌『山と溪谷』特集より

1930年創刊の登山雑誌『山と溪谷』の最新号から、秀逸な特集記事を抜粋してお届けします。

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