五合目までどうやって行く? 富士登山のアクセス

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富士山の4つの登山コースはそれぞれ五合目まで車道が通じており、バスなどでアクセスできる。ルートごとのアクセス方法を紹介しよう。

文=山と溪谷オンライン、カバー写真=PIXTA

吉田ルートへは富士山駅・河口湖駅、新宿駅から

山梨県側の吉田ルートのメインの登山口となる富士スバルライン五合目へは、富士急行富士山駅または河口湖駅から富士急バスの路線バス(予約不要)を利用する。1日5便で所要時間は1時間、運賃1,780円(往復2,800円)だ。また、京王高速バス、富士急バスが運行する新宿から五合目直通の高速バス(1日4便、所要時間2時間35分、片道3,800円、予約制)もある。

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富士スバルライン五合目
バスの終点、富士スバルライン五合目は吉田ルートのメインのスタート地点(写真=PIXTA)

須走ルートへは御殿場駅、新松田駅から

須走ルートの須走口五合目へは、JR御殿場線の御殿場駅または小田急小田原線の新松田駅から路線バス(予約不要)がある。

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御殿場ルートへは御殿場駅から

御殿場ルートの御殿場口新五合目へは、御殿場駅からバスで30分。予約不要。

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富士宮ルートへは富士宮駅と三島駅から

富士宮ルートの五合目へは、JR三島駅、富士宮駅(一部新富士駅始発)、静岡駅(富士宮駅経由、2023年運休)からバスが運行する。

富士宮駅(一部新富士駅始発)からは富士急静岡バスの路線バスが運行。所要時間は1時間20分(新富士駅からは2時間5分)。新富士駅から往復する場合は往復が安くなる切符もある。

JR三島駅からは富士急シティバスの路線バスが運行。所要時間は2時間ほど。

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富士山はマイカー規制あり。シャトルバスで五合目へ

富士山はマイカー規制が行われるので、車でアクセスする場合は山麓の駐車場に駐車し、シャトルバスで五合目に向かうことになる。

吉田ルートの富士スバルライン五合目へは、7月5日(金)18時~9月10日(火)18時の期間中、マイカー規制が行なわれる。駐車場・シャトルバスの乗り換え地点は富士山パーキング(富士山北麓駐車場)となる。

須走口五合目は、7月10日(水)9時~9月10日(火)18時の期間で規制。道の駅すばしり隣の駐車場(須走多用途広場)を利用し、シャトルバスに乗り換える。
富士宮口五合目は須走口と同期間で、駐車場・シャトルバス乗り換えは水ヶ塚公園駐車場。なお、御殿場ルートの御殿場口新五合目のみマイカー規制がないので、新五合目の駐車場(約500台)から直接登山を開始できる。

富士山 御殿場ルートの駐車場
御殿場ルートの駐車場(写真=山が好き!さんの登山記録より)

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この記事に登場する山

山梨県 静岡県 / 富士山とその周辺

富士山・剣ヶ峰 標高 3,776m

 日本の山岳中、群を抜いた高さを誇る富士山は、典型的なコニーデ式火山。いずれの方向から眺めても円錐形の均整のとれた姿は美しく、年間を通して人々の目を楽しませてくれる。東海道本線や新幹線の車窓から見ると、右手に宝永山、左手には荒々しい剣ガ峰大沢が望め、初めて見る人の心を奪う。  昔は白装束姿で富士宮の浅間(せんげん)神社から、3日も4日もかけて歩き通したという話を古老から聞いたことがある。現在では、富士宮と御殿場を富士山スカイラインが結び、途中からさらに標高2400m辺りまで支線が延びているので、労せずして雲上の人になれる手近な山となった。  日本で一番高い山、美しい山であれば、一生に一度は登ってみたい願望は誰にでもある。7月、8月の2カ月間が富士登山の時期に当たり、7月1日をお山開き、8月31日を山じまいと呼ぶ。  山小屋や石室が営業を始めると、日本各地や外国の人々も3776mの山頂を目指して集まってくる。特に学校が夏休みに入り、梅雨が明けたころから8月の旧盆までは、老若男女が連日押し寄せ、お山は満員となり、登山道は渋滞し、山小屋からは人があふれる。  富士宮口から登ろうとする場合は東海道新幹線の新富士駅、三島駅などからの登山バスで五合目まで行き、自分の足で山頂へ向けて歩きだすことになる。山梨県側には吉田口があり、東京方面からの登山者が多い。  目の前にそびえる富士山はすぐそこに見えるため、山の未経験者は始めからスピードを出しすぎ、7合目か8合目付近でたいていバテてしまう。登り一辺倒の富士山は始めから最後まで、ゆっくり過ぎるほどのペースで歩くことがコツである。新6合から宝永火口へ行く巻き道が御中道コースで、標高2300mから2500mを上下しながら富士山の中腹を1周することができたが、剣ガ峰大沢の崩壊で通行不能になっている。  山慣れたパーティならば新6合から左に入り、赤ペンキや踏み跡を拾いながら、いくつもの沢を渡り3時間もかければ大沢まで行くことができる。辺りは樹林帯で、シャクナゲの群落やクルマユリやシオガマなどの高山植物が咲く。  9合目右側の深い沢に残る万年雪は、山麓からも見ることができる。富士宮口を登りつめると正面に浅間神社奥ノ院がある。隣は郵便局。もうひとふんばりすると、最高地点の剣ヶ峰。山頂にはかつては毎日データを送り続けていた気象観測所跡が残っている。天候に恵まれたならば噴火口の周囲を歩く御鉢巡りが楽しめる。

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