お正月に登りたい山コースガイド 東日本編

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新しい一年のはじめに登りたいコースを紹介! 初日の出や初詣など、お正月ならではの情報も掲載。都心からのアクセスのよい御岳山をはじめ、東日本の5コースを紹介します。

目次

日本一早い山開き 鹿狼山(かろうやま)

福島県/429m
鹿狼山登山口~眺望コース~鹿狼山~樹海コース~鹿狼山登山口

鹿狼山山頂で太平洋の大海原から昇る荘厳な初日の出を拝む
鹿狼山山頂で太平洋の大海原から昇る荘厳な初日の出を拝む

太古、手長足長という大男が鹿と狼を従えて山頂に住んでいたという伝説をもつ鹿狼山。太平洋の大海原を見渡せる眺望のよさから、四季を通じて訪れる人が多い、ハイキング向きの山である。

この山が最もにぎわうのは「鹿狼山元旦登山」のイベントで、日本一早い山開き式も同時開催される。2023年は、およそ1200人が水平線から昇る厳かな初日の出を拝んだ。

山頂までのコースタイムは約40分。登山道は暗いのでヘッドランプは必携。山頂で日の出を待つ時間は体が冷えるため、充分な防寒対策が必要だ。また、落ち葉で足元が滑りやすいので登山靴を履いたほうが安全である。(文・写真=曽根田 卓)

山頂に立つ鹿狼神社にて新年の平和と無事を祈願
山頂に立つ鹿狼神社にて新年の平和と無事を祈願
北側の登山道から鹿狼山を望む
北側の登山道から鹿狼山を望む

MAP&DATA

ヤマタイムで周辺の地図を見る
初日の出 6時52分ごろ
初詣 鹿狼神社
鹿狼山山頂の鹿狼神社は、山の神様である大山祇命(オオヤマツミノミコト)を祭り、五穀豊穣、家内安全などのご利益がある。
イベント 元旦の5時ごろ、登山口にて日本一早い山開きのイベントが行なわれる。その後、山頂に登り初日の出を拝む「鹿狼山元旦登山」が開催される。登山口で豚汁が振る舞われ、下山後に手ぬぐいなど元旦登山記念品のプレゼントがある(数量限定・先着順)。

参考コースタイム

1時間20分

アクセス

JR常磐線は元旦登山のイベント開始時間に間に合う始発便がないので、マイカー利用となる。常磐道新地ICから国道113号を西進し、鹿狼山登山口へ。登山口近くの駐車場、または3カ所設けられる臨時駐車場に止める(無料、合計約200台)。例年、臨時駐車場もいっぱいとなるので、早めの現地入りが望ましい。駐車に関しては交通指導員の誘導に従うこと。

関連リンク

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この記事に登場する山

東京都 /

御岳山 標高 929m

ケーブルカー(御岳登山鉄道)の利用で、簡単に登れることから、首都圏のハイカーに人気の山。 山頂には、武蔵御嶽神社があり、元旦には、初日の出客と参拝客とで特に賑わう。また、4月にはヤマザクラやカタクリ、6月はアジサイ、8月はレンゲショウマの花が咲き、賑わいを見せる。 ケーブルカー御岳山駅から神社へ続く参道には天然記念物の「神代ケヤキ」がある。

福島県 宮城県 / 阿武隈山地

鹿狼山 標高 430m

福島県と宮城県との県境にある山で、太平洋とも近い位置にあるため、海の眺めが美しい山。 かつてこの山には、昔、手長首長という大男が住んでいたという伝説がある。伝説によると、大男は毎日、鹿狼山に腰を下ろしては海から貝をとって食べていた。その貝殻が積もり積もって出来たのが、新地付近の貝塚だという。 山頂から望む太平洋の大海原は大きな魅力で、登山口には温泉もあり小さな山ながら充実した山行が楽しめる。 東北にあって温暖な地であり冬でも積雪の心配は少なく、しかもよく道が整備されているので、四季を通じて訪れる人も多く、初心者や家族連れにも絶好の山である。県境に沿って縦走路や枝道が整備されたので、ミニ縦走も楽しめる。

茨城県 / 八溝山・筑波山

筑波山 標高 877m

 昔は富士山と並び称される東国の名山だった。万葉集に筑波山を詠んだ長歌・短歌が25首もあるのがそれを物語っている。  今は誰でも登れる行楽の山。南面の筑波山神社の脇から出るケーブルカーと、東面のつつじガ丘からのロープウェイが、山頂近くまで昇っている。登山道も四方から標高800mの御幸(みゆき)ガ原(はら)を目指しており、その中の3コースが首都圏自然歩道に認定されている。山麓の北条から筑波山神社に至るつくば道(神郡(かんごおり)街道)は「日本の道100選」に入っている。  山頂部は御幸ガ原を挟んで男体山(870m)と女体山(876m)の双耳峰になっており、イザナギノミコトとイザナミノミコトを祭る筑波山神社の奥宮を置いている。男体山を一周する自然研究路では、筑波山で発見された貴重な植物や、ツクバの名を冠した珍しい草花を見つけることができる。

年末年始に登りたい山

寺社仏閣の初詣もよし、初日の出を拝むもよし。年末年始にこそ登りたい山をご紹介します。

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